清水寺(きよみずでら)は、京都府京都市東山区清水にあるお寺で、本尊は千手観音です。開基(創立者)は法相宗の延鎮ですが、現在は北法相宗大本山となっています。
「清水の舞台から飛び降りる」の語源となった舞台があることで知られ、自然豊かな境内と数々の見どころがあります。拝観し、手を合わせることで観音さまと縁ができ、その後、人生に平安が訪れると言われています。
季節によっては夜間特別拝観があり、修学旅行や海外からの旅行者から人気も高い場所です。
清水寺の観音さまは、他のお寺にある観音さまと異なるポーズで、左右の腕を頭上に高く挙げた姿で、これは俗に「清水型観音」と呼ばれています。
この姿はご利益や観音力がとくに高いことを意味しており、例えば、出世や健康、五穀豊穣などのご利益の他、万事を見通す目がある言われています。
この観音さまの御開帳は、特別な御開帳を除いて、33年に一度だけ行われます。ちなみに、前回は2000年に開帳されました。
本堂の窓の下には、「弁慶の爪痕」と呼ばれる筋状の傷跡があります。これは、昔、お百度詣りやお千度詣りをする際についた擦り傷と言われています。
お百度詣りとは、仏様に願いを叶えてもらうために百回のお詣りをすることを意味しています。自分自身や家族、知人などの幸せや病気治しを祈るために行うものです。主に夜間に行われたため、周囲がよく見えない中、手探りしてお詣りをしていた時に、このような傷跡がついたと言われています。
自然の豊かな場所にある清水寺では、四季折々の景色を楽しむことができます。草木などの見頃や様子を知りたい場合には問い合わせれば教えてもらえます。
春には、およそ1,500本ほどある桜の木が満開になり、境内がピンク色に染まります。また、秋には、およそ1,000本の紅葉が真っ赤に染まり、見頃を迎えます。
桜と紅葉が見頃となる春と秋、そしてお盆には夜間特別拝観があり、夜9時まで受付を行っています。通常拝観の時間のあと一旦閉門した後、改めて開門します。
清水寺は、昼間に言っても山深く、厳かな雰囲気のあるお寺で、多くの観光客が訪れますが、夜間の特別拝観の時にも昼と同じくらい、たくさんの人で賑わいます。
人気の理由はライトアップです。春、夏、秋と、それぞの季節の夜の風景は、いずれの幻想的で、夜空に向かう一筋の青い光は観音様の慈悲の光と呼ばれています。
清水寺から放たれるこの一筋の光は京都市街からも見ることができます。そのため、この時期に夜の京都の街を見上げて見ると、どこからでも清水寺の方向がわかります。
清水寺の周辺にはお食事処やお茶処が多くあり、特にランチには2,000円以下のリーズナブルな価格で京都ならではグルメを堪能できるお店が数多くあります。
女性にはスイーツメニューもおすすめです。宇治の抹茶を使ったソフトクリームやパフェなどのデザートは、他では食べられない豊かな風味が味わえると人気です。
寺院への参拝の帰りにおすすめのお土産といえば、専門店の七味です。参拝後に買い求める七味は、薬として病気治しに効果があると言われ、かつては定番のお土産品でした。
本堂外陣の西側には、笑顔で参拝者を迎えてくれる像があります。それが「出世大黒天像」です。トレードマークの大きな黒頭巾をかぶり、左肩の宝物袋をかけ、そして右手に打出の小槌を持つ、という出で立ちの大黒天様は2008年に修復されました。
足元の米俵を踏む、独特のスタイルは室町時代と変わらぬ姿です。修復により、頭巾や持ち物などがくっきりと浮かび上がっています。出世を願う男性にはとくに人気のスポットです。
神社やお寺を参拝した証としていただける御朱印は、寺院によって作法が異なる場合もありますが、特に断りがない場合、正式な方法である参拝をしてからいただくようにします。
清水寺では、清水寺本堂、善光寺堂、朝倉堂、泰産寺の御朱印を本堂の横にある納経所でまとめて書いてもらうことができます。こちらではお守りを給わることもでいます。
清水寺内で書いてもらうことのできる御朱印は、全部で8種類あります。書いてもらえる場所は清水寺の境内の中の各お堂、及び、地主神社となっています。